香り屋日記

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香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。

2007年07月17日

Vanilla Beans

毎度、え~丸です。
皆さん、バニラビーンズをご存知ですか?あまり馴染みが無いかもしれませんが
スーパーのケーキ材料コーナーに行けばおいてある黒くて細長い莢(さや)です。
今回はこのバニラビーンズのおはなし。

学名、Vanilla Planifolia Andrews といい中米原産のラン科のつる性多年草植物で、
花の色は淡黄色、果実は緑色の細長い莢(12~20cm)の中にすごく小さな黒いたねがたくさん入っています。プリンなどに入っている黒いツブツブがそれです。
バニラビーンズのまろやかで甘い香りはナマの果実の時には全くありません。
では、なぜバニラ独特の甘い香りがするのかと言えば、発酵、乾燥(キュアリング)という工程にあります。

まず、未成熟な緑色の果実を収穫、選別し、60℃の熱湯に満遍なく浸かるように混ぜながら2~3分つけます。(バニラビーンズの熟成度により熱湯処理の時間は異なるそうです。)
次に発酵、乾燥ですが、熱湯処理して熱くなったバニラビーンズを布に包んで木箱に入れ1~2日寝かします。ここである程度水分が抜け緑色がチョコレート色に変わります。
その後、日中は太陽の光を当て、日が沈む頃に布に包んで木箱にもどす作業を10日程繰り返し、色、香り、長さ等を選別していきます。この作業でバニラ独特の甘い香りの元になるバニリンが生成されます。この後数ヶ月陰干しされ、ほどよく乾燥させ出荷されて行きます。

と、簡単に紹介してしまいましたが、結構地道な作業ですし、色、香り、長さ等の選別にはかなりの熟練度が要求されます。

もし、機会があれば、一度手に取って見て下さい。安い物ではないので『買え!』なんて・・・

因みに、ビーンズにBCGの痕の様な刻印がある物もあります。それは各農家の刻印で盗難防止用だそうです。

[え~丸]

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