香り屋日記

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香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。

2007年08月28日

時間

このお盆休みに私の父方の墓参に向かい坂道で自転車を押しながら歩いていたところ、併走する国道の100mほど前方で一台の乗用車が左側道路から出てきた。その車は片側2車線ある道路の追い越し車線側へフラフラ走っていった。すると後方から4トントラックが警笛を鳴らしながら乗用車を避けるように追い越し車線をすり抜けようとしたが衝突、トラック左後方と乗用車の右フェンダー部分とが大きい音とともに破損し、部品が飛び散った。乗用車は道路左側に停車した。乗用車を運転していたのは20代と思しき女性、怪我はなさそうだったが若葉マークをつけていた。助手席に父と思われる男性を乗せていた。ボクはその現場を横目に見ながらお墓へ向かった。墓参を済ませ戻ってくると、追突したトラックは忙しかったのか、立ち去った後だった。残った乗用車の女性はどこかへ連絡していた。
そこで少し考えてみた。事故をされたことは誠に気の毒だったが、そのまま車を置いておくのはどうかということである。停車スペースのない峠の道路に事故車を止めており、後方からくる自動車はその車を避けながら、あるいは野次馬のように一度止まって見ていく者もおりその後も渋滞が続いたことと思われる。事故をしたことでその女性と男性は動転しておられただろうが、峠道なので救援車が来るまで元出てきた左側道路に車を戻すなどしておけばこういった渋滞も少しは収まっただろう。それも年長の男性が同乗しておればなおのこと、適切な判断や指示をすることで周りへの影響も最小限に抑えられたかもしれない。周りに与える影響というものを少し考えてみたい。ただでさえ夏休みは特に車での移動や往来が多くなり、時にはその渋滞の中で別の事故を起こしたりする場合もある。せっかくの休みも渋滞で丸つぶれということにもなりかねないから時間というものを有効に使いたい。もっとも当事者はそんなこと考える余裕すらないのだろうが、そういった他人の時間というものを尊重して行動しておれば世間全体の動きが少しでもスムースに動くのではないか。極論ではあるがお金はなくなったとしても働けば戻ってくるが、時間というものは戻ってこない。大事に有意義に使いたいものである。40才手前になってようやくわかりはじめた。あ~、おそっ!!

[38才おやじ]

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