香り屋日記

ホーム > 香り屋日記 > 通勤電車の一コマ

香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。

2008年06月03日

通勤電車の一コマ

普段会社への行き帰りは、某私鉄に乗車する。通勤時間にして約1~1.5時間、その内電車に乗っている時間は40~60分。この歳になると朝から立って通勤するのが辛くまた体力も消耗しないよう、確実に座っていくために朝は早い時間の電車に乗るようにしている。
 電車に乗っていると時々いろんな香りに遭遇する。時間帯で見てみると早朝の電車内には清涼感あるミントや石鹸、「さっきつけてきはりましたなぁ」と想わせるチョットきつめの香水の香りが漂うときがある。一日がはじまる、といった香りが車内からわかる。ミント臭は口臭予防か目覚まし用の清涼菓子か。以前なら某M下社のJ丹など、自分の父がよく口にしていたのを思い出す。最近は少し甘辛系で刺激の強いものが多い。石鹸臭はボディシャンプーや頭髪用シャンプーの香りなど。いい香りのする女性とすれ違うときに仕事に行かず向きを変えてついていってしまいたい衝動に駆られる(アホです、ハイ)。朝は世間全体が動き始めたときなので空気も新鮮に思うのだろうか。
 一方、夕刻の電車内では朝とは違う香り(?)、それとも匂いがする。ミント臭や石鹸臭などはあまり感じられず、たばこのヤニ臭いにおいや練習帰りの学生クンの汗や埃(ほこり)、はたまた体臭などetc、、、。今日も一日動き回ってつけてきた匂いがその時間の車内でよくするような。中には今から出勤でーすというような衣装をまとった夜姫様の香水臭もある。また少し時間がずれるとサラリーマンのチョット一杯臭(笑)と「~しちゃってるよ」といつから関東弁になられたんですか?といった話ぶりで車内はアルコールと口臭の混ざった匂いがする。朝とは全く様相が違う。
 といった風景を思い出しながら書き連ねてきましたが、今までに一番印象に残っている電車内での香りはなんと、551H莱のぶたまんの香り(? 匂い)。これを近くで食べられたときには関西人ならイッパツでわかってしまうくらいインパクトがある。というのも先日、家へ帰る途中の電車内でおいしそうに551のぶたまんをパクつく少年がとなりに座っており、「ちょっとちょっとぉ、あんまりええにおいするもん、こんなところで食べるな! オッちゃんにも一口わけなさい!!」と心の中でつぶやきながら読書に没頭するふりをしながらその場をしのいだのであった。

[39才おやじ]

PageTop