香り屋日記

ホーム > 香り屋日記 > 「今更ながらメタボの話」

香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。

2012年07月10日

「今更ながらメタボの話」

メタボリックシンドローム・・・この言葉が数年前に様々なメディアなどを通じて一気に広がり、今では誰もが普通に使う言葉となりました。特に、健康の第一歩として特に中年以上の方は意識しない人は居ないのではないでしょうか。
ある雑誌の記事で、5年~10年後の食品市場に関する予測では世界的に問題となっている肥満者の増加に対して、「メタボ税」などの導入や検討、高カロリー食品やその対象品に何らかの規制が行われる可能性があると言った内容が目に止まりました。
実際、ハンガリーでは糖分や塩分の高い食品や飲料に税金が課せられる「ポテトチップス税」と言われる税制が施行されており、これに追随する形で高カロリー食品へ税を課する制度を導入する国も増えているようです。
個人の嗜好にまで国が関与するのは如何なものとは思うが、税収の増加や各国が抱える産業界の問題等、健康増進以外の事情もあるようで、それだけ世界的には深刻な問題なのでしょう。
残念ながら?、美味しいもの程高カロリーという事を以前に聞いたことが有り、自分もそれは基本的に正しいと認識しています。霜降り牛肉、マグロの大トロ、とんかつ等の揚げ物、チョコレート、ケーキ、スナック菓子、ジュースetc・・・多くの人が「食べたい!」「おいしい!」と特に感じるのは大抵が高カロリーなものです。
それでも最近は、低カロリーの甘味料や素材を使用する事で、低カロリーでも美味しい食品や飲料が多くなっており、カロリーを意識している方には非常に有り難い商品となっていますね。
香料も、これらの風味の補填や向上の為に大いに役立たせてもらっています。
しかし、素材の味を堪能すべき食品の場合は、高カロリー食品であろうが何であろうが、それを大いに楽しみ、その素晴らしさを味わう事が良いと思いますし、ホンモノの良さを知る事となります。
合成品で香りを作る香料も、技術者達はまずホンモノの香りをとことん調査します。そこから対象の加工食品がより美味しく感じられる香りを創造しています。
どちらが正義でも悪でもありません。
加工食品などで香料を使用して、自然には無いが新しく創造された風味、又は素材と組み合わされる事でさらに洗練された味etc・・・。
自然で味わうものと、新たに創り出された風味を楽しむ、両者棲み分けで良いと思います。
確かにメタボそのものは「悪」でしょうが、その原因となる高カロリー食品は「悪」で低カロリー食品は「正義」というような食品の評価基準は、本質と大きくかけ離れているように思われてなりません。
「ポテトチップス税」・・・皆さんはどう思われるでしょうか?

[カオリーマン]

PageTop