香り屋日記

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香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。

2014年07月22日

赤色

今年もあっという間に一年の折り返しになりました。暑さ対策と同時に、夏のイベントも楽しんでおられると思います。
我々の業界では秋に向けての商戦は終了し、冬から来年に向けての商戦がスタートしておりますので頭の中がややこしいのですが、これも仕事の慣れで違和感もなくなっています。
その寒い時期以降の製品ですが、食品業界の方は皆同じで「テーマやコンセプト」に最も頭を悩ませる部分であり私たちも同じです。
消費者の方々が定番の味として求めるものから、新しい味、流行、全体の景気や市場動向等々あらゆる角度から分析する事からスタートします。
ここ最近は「濃厚」を謳った商品が目につき、それに各季節感の素材を組み合わせたりされているものが多いように思います。
すでに各メーカーでは次の一手について開発を余儀なくされている事でしょう。
毎年12月になるとイチゴに関するイベントも催され、イチゴを使った新しい商品で市場が賑わいます。そして3月くらいになると次の春の味・・・という感じですかね・・・。
赤い色と言えば、赤いお茶「サンルージュ」というものが近い将来に販売されるそうです。農研機構と日本製紙さんが共同開発したアントシアニンを多く含むお茶で、私も写真でしか見たことは無いのですがカクテルのような鮮やかな赤色ですが純粋な日本茶です。名前、色共に特に女性の目を引きそうな感じす。アントシアニンを含む新しい果物では「ルビースイート」という赤肉のリンゴも一部で話題になっているようです。こちらもまだ市場に出回っていないようですが、国産、赤色、おしゃれなネーミングって事で個人的には注目したところです。日本の農業技術は世界的にもすごいので、その間にもさらに素晴らしい新品種が出る可能性もありますが・・・(笑)
新しい品種や風味の特徴が出てくると、それにリンクして香料の改良や新開発も行います。我々も遅れを取らないように・・・。

[カオリーマン]

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