香り屋日記

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香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた香りの事を連載していきます。

2017年05月31日

梅の暦

日差しの強い真夏日が続いていますが、初夏の風は爽やかで、工場の裏山の緑も逞しく深い緑に育ってきました。

よく晴れた日が多く、洗濯物もすぐに乾くようになり、半袖を着て日焼け止めを塗るようになるこの時期、徐々にスーパーに並び始めるものがあります。梅の実です。はじめは小梅の青梅。だんだんと色づいたものが増えだして、六月の半ばには真黄色に紅がさした大粒の南高梅が、思わず立ち止まってしまうほど甘酸っぱいいい香りを放ちながら並ぶようになります。いま、この記事を書いているのは5月の半ば。昨日、今年初めて小梅が売られているのを見ました。粒が小さく、青くて未熟なものでした。

毎年、大きな南高梅が並びだしたら梅干し用に買って帰り、水洗いしたりヘタの部分を爪楊枝でとったりして、塩漬けをします。そのころには蝉の声が聞こえ始めます。そして梅雨のあいだ塩漬けをして、梅雨が明けたら天日干しをします。ちょうど海の日のころです。もうそのころにはすっかり夏本番になっています。

まるで「梅の暦」ともいえそうな、小梅が店頭に並び始めてから梅干しが完成するまで、初夏から夏にかけての季節の移り変わりがとても好きです。今年もおいしく漬けられますように。

猩々

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