食品の美味しさは、味と香りが一体となって感じられます。食品に香りが無かったら・・・・
美味しいと感じられるでしょうか。香りが無ければ、どんなに高価で美しく調理された食品でも味気無いものになってしまいます。
美味しさと香りは切っても切れない関係にあります。
食品香料とは、食品衛生法では、「食品の製造又は加工の工程で、香気を付与または増強するため添加される添加物及びその製剤」と定義されています。食品を加工する段階で、加熱などの工程の際、食品本来の持つ香りが弱まったり、好ましくない香りが発生したりします。そこに食品香料が重要な働きをします。
失った香りを付与したり、好ましくない香りを抑えたりします。
食品香料は食品をおいしく食べるために重要な役割を果たしています。
主な役割は次のようになります。
香料の役割
付香
香りのない素材に香りを付ける。
サイダーなどの炭酸飲料やチューインガム、キャンディーなど、香り付けをすることによって嗜好性を高める。
補香
香りの少ない素材に香りを補う。
低果汁飲料の香りの補強やジャムなど加工工程で弱まった香りを補う。
マスキング
食品のもつ好ましくない香りを抑える。
食品がもともともつ発酵臭、穀物臭や加工工程で発生した好ましくない香りを他の香りでカバーする。
食品香料の形態と用途
食品香料は、天然成分や、化学的に合成された成分などを組み合わせて香りが組み立てられます。この組み立てられたベースを使われる食品に適した形態に製剤化します。その形態は大きく分けて次の4つに分類されます。
水溶性香料
(エッセンス)
香料ベースをアルコールと水で溶解、抽出したもので香り立ちが良く、フレッシュ感を付与する。水に可溶。
飲料や、アイスクリーム、デザートなど製造工程であまり熱のかからない食品に用いられる。
油溶性香料
(オイル)
香料ベースを植物油脂、プロピレングリコール、グリセリンなどに溶解したもので、耐熱性がある。
クッキー、ケーキ生地、キャンディーなど製造工程で特に熱のかかる食品に使用される。
乳化香料
香料ベースを、乳化剤や安定剤を用いて水に乳化したもので、やわらかな香りと風味を付与する。
飲料やアイスクリームに使用される。
粉末香料
香料ベースを粉末基材と混合したり、噴霧乾燥させたり、吸着させたりして粉末化させたもの。安定性が良く、計量など取り扱いが容易。
粉末スープや、インスタント食品、ミックス粉などに使用される。
上記のような形態のほか、それぞれの形態の中間的な特徴を併せもったタイプや、呈味的な要素をもたせたタイプ、色づけ効果をもったタイプなど様々な形態をご用意しております。詳しくはこちらまでお問い合わせください。