香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2006年07月25日
味覚の行方6
食べても食べても飽きることがない人間の本能的食物があるのではないかと、これまで書いてきました。それならば、たとえば「日本人はご飯を毎日食していて、ご飯を食べ飽きることがないので、本能的食べ物は米ではないか。」あるいは、「欧米人がパンを主食にしているのだから、穀物がそうではないか。」と思えるかもしれません。しかし、いずれも知恵による熱などの加工をしているので、本能的食物とは言えないと思います。米を生で食することはできませんから。
ここで、「味覚の行方4」でお断りしておきましたことを、再度お断りさせていただきます。「ご飯・パンが人間の本能的食べ物でないので、それを毎日食する必要がない。」などとここで言おうとしているのではありませんことを、重ね重ね申し上げておきます。そんなことは不可能だと思いますし、そうできないことは「味覚の行方4」で書いた通りだと思います。私は学者でもなんでもないですし、営業の仕事をやらせてもらっているひとりのサラリーマンにすぎませんので、これが人間の本能的食物ではないかと仮定しても、学問的裏付けがあるわけでも、何でもありません。ひとりのサラリーマンの日々の仕事の中で、あーじゃないか、こーじゃないかと思いつくままに書いているだけなのです。それが参考になれば、幸いと思っております。
[やっとかめ]