香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2006年11月28日
悩み
「何か、甘い匂いせ~へん?」
試作に移ってから3ヶ月が過ぎ
以前ほどではありませんが、電車の車内やエレベーターなど他人と密着するような場面で未だにこの言葉が聞こえてくる事があります。
そんな時自分の服の袖を鼻に近づけると確かに甘い匂いがしています。
自分自身では気づかないうちに服に染み付いた職場の香りが漂っているようです。
当然仕事中は作業用の服に着替えていますが、その間も通勤時の服はロッカー内で甘い香りの中に晒されているわけで、自分にとっては慣れてしまい無臭に感じているだけで余所から見ればしっかり判るほど香りが移っています。
これは別に大した事じゃないのですが(仕事に関係のない周りの人はいい迷惑ですが・・)
試作をしている時も同じような事がありまして、こちらはあとでまずい事になります。
既に何度か試作されているモノなら添加量もほぼ決まっているので問題は無いのですが、新製品などを使用して試作する時はおおよその添加量はあっても決まったものは無く、
その場で増やしたり減らしたりする時もあり、そんな時に濃縮された香りを嗅ぎつづけて麻痺してしまいおかしくなった鼻を信用して“弱いな~もう少し足した方が良いかな”と添加量を増やしてみたり、慎重になり少な目にして試作し次の日などの試食すると
「うわっ!入れすぎた。」とか・・・・
「あれ?全然効いてない。」なんて事態になるのでヒヤヒヤものです。
その為、試作中は必要な時以外匂いを嗅がない様に注意しているのですがそれでも時々撃沈して失敗しています。
皆さん鼻がおかしくならないか、すぐに復活する良い方法ってないものですかねぇ?
[マンボウ]