香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2007年06月19日
商品開発
原材料プロダクターの営業担当者にとっては、商品開発という文字や言葉に敏感に反応してしまう。なんやなんやなんや?どこだどこだどこだ??という捕物帳やハカイダーならぬホント単純に反応して機会あれば駆けつけてしまう、そういった性分になってしまっている。
先日とある一般全国紙夕刊に「ヒットの秘ミツ」というコーナーにプレッツェルにチョコレートを吹き付けてある「あの」お菓子の新ラインナップ(極細)の開発物語が掲載されていた。こういった話はビジネス雑誌には多いが全国紙で掲載されているのには驚きと賞賛を禁じえなかった。その開発担当者のコメントを読んでみると「細~い軽やかさでウキウキするような心持ちになってほしいんです」とのこと。また、「お菓子は幸せの「触媒」。自分が「食べたら幸せな気分になれる」と信じたものを多くの人に理解していただくのが仕事です」。というコメントをも寄せていた。
現在菓子プロダクター現場では何千、何万という商品開発企画をすすめておられるが、実際商品化までたどり着けるのはごくわずかでヒット商品になるのもその中からひとつふたつくらいしかなくもしかしたら全くヒットしない場合もある。その企画に原材料として香料を採用してもらえるよう営業活動をしている。必ず採用されるわけでもなくその確率はわずかのもので、「不採用」ということばも耳にタコができるくらい聞いてきた。それでも営業活動を続けている。先の開発担当者のコメントではないがお菓子は幸せの「触媒」となるなら、その部品の一部として必ず役割を果たすということを常に信じて活動している、今日も崖の上から鳴り響く商品開発の案件の赤いギターやトランペットの音色をさがして????
[38才おやじ]