香り屋日記

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香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。

2007年07月03日

庶民の万能薬

梅雨のこの時期は蒸し暑い気候に滅入ってもスーパーの青果売り場に行ってみると、
梅酒に使いそうな青梅や梅干に使いそうな熟した梅が並んでいて爽やかな甘い香りを漂わせておりなんと無くスッキリとした気持ちにさせてくれます。

 梅と言えば私の場合、子供の頃何かしら体の不調を訴えると取り敢えず梅干を
食べさせられた記憶があります。
「腹が痛い><」 「梅干食べとき!」
「なんか体がだるい」「梅干食べとけば治る」
「歯が痛い」「梅干つめとけ」
「風邪ひいた」「梅干食え」
「二日酔いが・・(親父です)」「番茶に梅干入れて飲んだら?」
等々、まるでラッパのマークが目印の茶色の丸薬のような万能薬的な存在であり
実際調べて見ると梅干の殺菌作用やクエン酸が含まれる事から
梅干の生まれた遥か昔から最初は上流階級、その後庶民へと保存食や、疲労回復、
食当たりの解毒剤として使われていたのは本当の様です。

 そんな庶民の万能薬の梅干も最近は手間がかかる事もあり、家庭で漬けている所も
減ってしまい、代わってスーパー等で蜂蜜のかかった甘い物やキムチ風味なんて物まで
売ってるようですが、うちの家ではそんなのは邪道だという頑固者がいるので家で
漬けてます。
やっぱり家庭の味ですからね。^^

[マンボウ]

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