香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2007年10月02日
味覚の行方 12
日常生活において無意識に、あるいは意識的にでも、ある行動の順序をきめていることが多かれ少なかれ、誰にでもあると思います。靴下を履く順序、風呂で体を洗う順序、歯を磨く順序など。縁起などをかついでいたり、いろいろ理由はあると思いますが、これだけは絶対してはいけない、犯してはならないという順序があります。
それは、レストランなどで食事をするときの順序です。食事の前に絶対してはならない行動というものがあります。それはトイレへ行くこと。どんなに、もよおしても、出そうでも、食事の前にトイレへ行くことは絶対に犯してはならない順序だと思います。そこでトイレへ行って前の人が大きいほうをされていたら、その香りが頭から離れることができません。その香りを引き継いだままの食事など到底不可能です。なおかつ、そこがカレー店であったらなら、食べることが不可能どころか、見ることさえできなくなります。
職業柄、どうしても香りがすぐに頭から離れません。だから、私はどんなにもよおしても、出そうでも、食事の前にはトイレへ行きません。仮に前の人が大きいほうをしていなくても、トイレが不潔な食事店なら、やはり同じことだと思います。たまにそういう店に遭遇することがあります。結局、食事の前にトイレへ行ってはいけないということになると思います。私だけでしょうか?
[やっとかめ]