香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2007年11月06日
キンモクセイに異変??
猛暑・酷暑(?!)ともいわれた今年の夏も9月の終わりにようやく一段落してきた。9月に入ると日の沈む時間が少しずつ早くなるので気分的には涼しく思うも気分だけで実際は暑かったですね。今でこそ学校では空調設備も充実しているので2学期制などして充分対応できるだろうが、私の幼少時代のころにこういったお天気なら9月末まで夏休みがほしぃ~といったところか。
今までなら春夏秋冬と四季おりおりの自然のすがたが毎年大体同じ時期でみられたと思っていた。そのなかで9月はキンモクセイの香りがよく漂っていたと記憶している。この香りは部屋やトイレの消臭用芳香剤でよく使われる、いわゆる「おなじみ」の香りである。あまりいやみのない香りなので結構気に入っている。何を隠そうキンモクセイの香りは花よりも芳香剤での香りを最初に嗅いでいたと思う。芳香剤は一年中入手できるのでいつでも嗅ぐことができるが、自然の花から発散する香りはその季節しか得られない。そのキンモクセイの香りを今年は長く楽しめている。これも天候がまだまだ温暖で秋の様相を見せていないからか。さすがに朝晩の気温は低くなったものの日中の気温がまだまだ高いのでその香りを確認できたのには「えっ、まだでてんの?」といった具合だ。これは決して芳香剤売り場からではない香りだといっておきましょう。
[39才おやじ]