香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2009年08月25日
この夏のオキニ
7月のある日、会社で後輩がペットボトルのコーヒーを持ってきた。
「な~んか、新しいコーヒー出てたんっすよぉ~、おもろいボトルの形してるっしょぉぉ。」
彼が持ってきたそのコーヒーはGブランドの「G」。ボトルの上部がへこんでいて、手が滑って落とすことはなさそうな形状。ペットボトルや他の形状の容器に入ったコーヒーなんて何百種類もあろう中でその形はひときわ目立っている。
そのコーヒーを少しもらった。「あんまりニガない(苦くない)コーヒーやなぁ。あ、これ牛乳入れたらおいしいんちゃうん。」と入れて飲んでみた。想像していたほど印象はなく普通のミルクコーヒーだった。
翌朝、何気なくそのコーヒーのほとんど酸味のないスッキリした香りのことが浮かんできてハッと思い出した。この香りって、新婚旅行でジャマイカ行ったときに飲んだコーヒーの香りにそっくりや!
それまでコーヒーって酸味や苦味があるから美味しいねん、と言われてあんまり飲まなかった当時の自分にとってこの体験は衝撃的で「これは飲みやすくおいしい!!」と思ったくらいだ。それから何年も経ち、いろんなことがありそんなことなどすっかり忘れていた記憶をこのコーヒーで思い出した。
それ以来、自分で今年の夏の一押しと言って買って飲んでいる。あぁ、ジャマイカよかったなぁ。そんな記憶に残る夏、今年もあと少し。いい想い出たくさんつくれましたか。
[still 40才おやじ]