香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2009年12月22日
「香り雑感」
早いもので今年も残すところあとわずか。
ここ数日は、寒さも厳しくなってきました。
朝、家を出ると、冬の冷えた空気が何とはいえないんですが、独特の香りを感じます。
春には春の新芽が芽吹くような、梅雨時には土のような、夏には太陽の香りがあります。
みなさんはどう感じられますか。
さて「香り」で最近注目しているのは、香りのエンハンス効果です。
エンハンス効果とは、それ自体はその香りでなくても、それを添加することによって、食品の風味が増強されたり、風味がアップしたりする効果のことです。
例えば、香料の中でも誰もが知っている「バニラ」の香り。
「バニラ」それ自体は、甘い独特のスパイシーな香りがしますが、
この香りをアイスクリームなどに添加すると、乳臭さを抑え、乳感をアップさせコクのある風味になります。
とても不思議な「香り」といえるでしょう。
ここではあまり詳しくご説明できませんが、このような効果のある「香り」が、まだまだたくさんあります。
我々も長くこの業界に携わっていますが、日々新しい発見の連続です。
ご興味がある方は弊社までお問い合わせください。
また来年も新しい「香り」を求めてがんばります。
[飴作]