香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2010年06月15日
「工場見学の当たりとはずれ」
4月の新年度から早や2カ月以上が経過し、初々しい新社会人、それに新入生さん達も少し気分的に落ち着いてきた頃ではないかと思います。それに、小中学生の子供達は遠足や校外学習などの行事がよく行われる時期でもあるようですね。
我が家の息子も、ある菓子メーカーさん工場見学に行ってきたらしく、お土産にその工場で作っているお菓子を頂いてきておりました。今まで殆ど自分で選んで買った事のないスナック菓子だったのですが、その生産方法や機械設備を見て感動したらしく、それからはそのメーカーのスナック菓子にハマっているようで・・・親に似てすぐに影響される単純な性格が現れておりました(笑)。しかし誰でも、モノを深く知る事でそれに対して興味が湧いたり好きになったりはするものですよね。
我が社でも、もうしばらく以前になりますが、近くの小学校から校外学習に来られた事があります。古くからある工場なので、現在も大阪の街中にあるので近くの小学生が良く前を通って通学しています。
何か甘いフルーツとかクッキーのような(たぶんバニラでしょう)匂いが、いつも前を通るとするので、いったいあそこは何をしている工場なのかと教室で話題になり、それを確かめに行こうという言う意見から我が社に見学に来られる事になったそうで・・・。
可愛い小学生達が来て、工場や研究室を見て回り・・・何やら想像に反してチンプンカンプンだったでしょうね(笑)。というより、気になっていたそのお菓子のような匂いの正体は、ボトルに入った液体というだけで、そのまま飲める物でもない代物と知ってガッカリした子が多かったのでないかと思います。
最後に、試作室を見学してそこでお土産のお菓子を配ると、その日初めての歓声が・・・子供は正直です。
どれだけ子供達の印象に残った校外学習になったのかは分りませんが、この日の事がきっかけで、将来は調香師の道に進む子が出ればと期待もしたりしています。未来の香料業界、いや日本の産業全体の為に、ガンバレ子供達!
[カオリーマン]