香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2011年01月25日
パワースポットの素!?
こんにちは!お屠蘇モード、新年会モードも終わり普段の生活に戻ってしまい、戻らなかったのはわが体重のみ、という悲しい中年生活を送っている42才おやじです。
年末にここしばらく降ってなかった雪が降り、あれよあれよという間に積もってしまいそのまま年明けを迎えることになりました。地元のガソリンスタンドでは、例年なら大晦日一日で100台を越える洗車をしていたのに、なんと昨年は 0台 だったと。それくらい珍しく降るものだから、年始はほとんどお出かけせず、動いたのは胃袋ばかりでした。油断しました、悲しいです。節制中です。
年明けに唯一お出かけした中で、近くのお寺にお参りに行きました。町中にあるのに駐車場なんて、大型バスが米粒程度に見えるくらい広いです。そして大きな本堂へ入ります。そこは外の雪景色と同じく寒々としている畳敷きで参拝客が思い思いにお参りをされています。同じように参ってしばらくするとほのかな香りがただよってきました。なんとも芳しい趣に満ちた香りです。そうです、お香の香りなんです。とはいってもいろんな香りが混じったものすごく深い香りなんです。活字で表現してしまうと単調ですが。お話を聞くとその本堂で昔から焚いていたお香があちこちに染み付いて、そこに新たなお香を焚くので香りそのものが味わい深いものになっているそうです。
そしてしばらくすると、それまで「あれせな(あれをしないと)これせな(これをしないと)」といろいろ考えていたことがすぅーっと消えて、自分の周りの空気が漂うのを皮膚で感じられるまでになりました。そうしたら、なんだか力が湧いてきました。その本堂の空気はまるでそれまでの歴史を語りかけるかのようにいろんな香りを紡いでいました。ありがとうございました。
[42才おやじ]