香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2011年10月18日
小さい秋
東日本大震災において被災された皆様方におかれましては、心よりお見舞い申し上げますとともに早期の復興が実現しますように、お祈り致します。
どこまで続くかと思われた猛暑もすっかり影を潜め、というより現実味無く過去の記憶になってしまったような今日この頃に、北や標高の高い場所からは秋の便りを通り越して早くも初霜や初冠雪といった例年より1か月くらい早い知らせも飛び込んで来てい
ますね。皆様急な冷え込みで、お風邪などをめされませぬように!
この時期外を歩いてたりする時にハットさせられるような香りがあります。少しの風の中に甘く鼻孔を突いてくるけど、それは優しい気持ちにさせられ同時に、その根源を探さずにはいられなくなる様な香りの正体は金木犀ですよね。この香りの主成分はβ―イオノン、リナロール、y-デカラクトン、リナロールオキシド、cis―3-ヘキサノールだそうで、y―デカラクトンなどはモンシロチョウなどへの忌避作用があるらしいです(この時期にモンシロチョウって見かけたっけか?) 。
秋の日の短かい期間だけど、身近なところにでも目を(鼻か?)向ける事で心が休まり穏やかになれる自分にとっては有難い香りです。ちいさい秋みつけた。
[あろまー]