香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2012年10月09日
<閑話休題 2012夏>
今年の夏は、緑がよく映えてました、家々や田畑などがあったであろう場所にも。
そして草花のかすかな香りも感じることができました。これまでは砂ぼこりのにおいがおもだったのが。
お店も少しずつですが、再開されたところも増えてきました。
訪れるたびに、さまざまな境遇に遭われた方々とお話をうかがいます。
あれから1年半経ちましたが、彼らにとっては昨日のこと、時間は過ぎてもそれぞれの記憶は過ぎてはいない。
それらを背負って懸命に生きている。とある作家が「東北の人々は自分の悲しみがどれだけ深いものであっても他人を気遣う精神がある」と。
木々や草花などの自然のいとなみは、そんな人々に何も言わずに語りかけます。
[44才おやじ]