香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2014年04月29日
御室桜の香り
先日、京都の仁和寺に桜を見に行ってきました。
仁和寺の桜は「御室桜」と呼ばれ、ソメイヨシノよりも開花時期が遅いので、あっという間に咲いては散ってしまうソメイヨシノを見逃してしまっても、まだ十分にお花見を楽しめるスポットでもあります。
御室桜は樹齢360年以上!江戸時代の頃から春はお花見で賑わっていたそうです。私が見物に行った日も、花の数を遥かに上回るような人、人、人。しかし、一年でたった今しか味わえない春の景色を楽しむことができました。
私は花を見る時、ついつい顔を近づけて匂いをかいでしまうのですが、仁和寺の御室桜は、桜餅のような甘い香りがしました。桜の花はあまり香りがしない、と思い込んでいましたが身近なソメイヨシノは香りがとても弱い品種で、山桜や里桜は香りが強い品種がたくさんあるそうです。
橋本新工場から見渡す山の所々にもピンク色をした桜の木があります。あの花も香っているのだろうかとぼんやり考えてしまいます。
[猩々]