香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2025年09月16日
蘭奢待
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今年の夏は特別暑く、9月になりましたが残暑というよりは夏真っ盛りといった日々が続いております。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
6月より大阪では正倉院 THE SHOWが大阪で開催されまして
そこで蘭奢待の香りを再現したものが展示されているのを見に(嗅ぎに)行ってきました。
香りを浸み込ませた綿が入ったガラスビーカーにガラスをかぶせ
そこに含んだ香りを嗅ぐような仕組みになっているのですが
どれも同じ香りが含まれたものがたくさんある中で
あまり人の手にとられてないものの方が、少しの揮発の違いで異なる香りのバランスを嗅げるのではと
同じ香りを端から端まで嗅いでうろうろするというあやしい人になってしまいました。
ちょうど空いている時間帯で良かったです。
そうしながら嗅いだ蘭奢待の香りは、いわゆる木の香りや、よくあるウード(沈香)の香りとも異なっていて
お花のような甘い香りが漂って華やかさのある香りでした。
軽やかなアニス系やシナモン系の香りを良く感じました。
木からこんな良い香りがしたら発見した人も献上するよね、と納得の香りでした。
大阪での開催は終了してしましましたが、東京で開催されますので気になった方は是非お出かけください。
まだまだ暑い日が続きますが、どうか体調にお気をつけてお過ごしください。
花々