香料屋さんが綴る、「香り屋日記」香りに関わる富士香料化工のスタッフが、日々感じた事を連載していきます。
2025年01月14日
渋皮煮
経緯は定かではないのだが、茶の稽古かなにかに連れられていったことがある。
連れられていったところは佇まいが蔵なのだが、中は改装されており茶室のようになっていた。
そこで茶菓子として出されたのが栗の渋皮煮だったと思うのだが、
ねっとりとした食感とまったりした甘さで滋味深いうまさだった。
それから何度か栗の渋皮煮をいただくことがあり、食すたびにうまさを噛み締めていたのだが、
機会がめっきり無くなっていた。
最近栗の渋皮煮を見かけてなんとなしに買ってみたところ、ふとそれらを思い出した。
栗に対してはさほど関心を持っていなかったのだが、急に目に入るようになった。
それからモンブランやパフェなど工夫を凝らしたものも目につくようになり、
あちこちに食べ比べに行ったのだが、結局渋皮煮の滋味深さに戻ってきてしまった。
年末年始、豪勢なものを腹十二分に詰め込んだのではないかと思う。
リセットとしてシンプルだが滋味深い栗の渋皮煮を食してみてはいかがだろうか。
3A